『物理学』『数学』『生物学』という言葉がそれぞれ入った本だけれど、僕にとっては「理科」2つと「算数」1つというイメージに近い。子どもの頃は、これ らの科目をあまり得意としていなかったが、いまこの3冊の本を並べてみると、これから読む楽しみでワクワクしてくるから不思議だ。
『14歳のための物理学』(佐治晴夫/春秋社)
『食える数学』(神永正博/ディスカヴァー)
『ぼくの生物学講義』(日髙敏隆/昭和堂)
「理科」の佐治“先生”は『からだは星からできている』(春秋社)という本をタイトルに惹かれて買ってみて、期待通りの内容だったというのが最初の出会 い。続けて出た『女性を宇宙は最初につくった』(春秋社)も読みかけだけれど期待に違わぬ本。そうこうしているうちに、昔からの友人が富士山の近くでやっ ているお店に、先生が来てトークイベントをやるという情報も入り、その時は行けなかったけれど今度また誘ってもらおうと思っているところ。そうやってお会 いする前にぜひ読んでおきたい本だが、横書きの本で一見わからない数式が出ていたりして、14歳の四倍近い僕に理解できるだろうか。
「算数」は書店で手に取りちょっと立ち読みしたけれど、バーコードやQRコードを解説しているところが面白く、『食える』というのは何が食えるのかを知り たくて買った。著者の東北学院大学工学部電気情報工学科准教授である神永“先生”の本は初めて読む。もうひとつの「理科」の日髙“先生”には「ことしの本 棚1」で触れた。
本や本棚の中だけでなく、また日髙敏隆氏はお亡くなりになってしまったが、こういう先生方を招いて「教室」を開催したら、きっと楽しいと思う。幸いにしてそういう教室の開催も(社)本の宇宙の事業範囲の中に入っている。そしてイベント開催は僕の本来の仕事の専門分野。もう少し吟味して、何かしらの形で実現できたら嬉しい。
(ことしの本棚 第12回 針谷和昌)
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