『信頼する力 —ジャパン躍進の真実と課題』(遠藤保仁/角川oneテーマ21)
遠藤保仁。サッカー選手の中で、運動量の豊富さでの勝負はせずに頭と技、とくに頭で戦っているように見える筆頭の選手。そういうイメージの選手だから本が書けるのかもしれないし、本を出そうという話になるのかもしれない。そしてそういう選手の本は、当然読んでみたいと思う。
前回ご紹介した鄭大世は北朝鮮代表でワールドカップ1次予選敗退、ゴールなし。遠藤保仁は決勝トーナメントへ進出して、1ゴール。去年のワールドカップでうまく行かなかった選手とそれなりにうまく行った選手、北朝鮮代表のチーム事情と日本代表のチーム事情、新天地を海外に求めた鄭と日本でプレーし続ける遠藤、などを比較しながら2人の著書を並行して読んだ ら、面白いのではないかと思う。今週からトライしてみたい。個人的にも、ちょっと頭の中をスポーツにしたい事情がある。
鄭選手に関して後日談。先日ここに書いてからすぐに彼へメールを送ったらジャストタイミングで、これから飛行機に乗ってドイツへ向うところです、という返信。間に合った!って感じ。勝手にあきらめないですぐ行動してみることは、意外と重要なことだと再認識できた出来事だった。
(ことしの本棚 第3回 針谷和昌)
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