『Walkabout』(Uruma Takezawa/小学館)
店頭で見て即決購入。とにかく写真が美しい。色が好い。世界のさまざまな国々、世界のいろいろな人々と風景。こんな写真が1枚でも撮れたら、きっと永久に facebook のカバー写真に使い続けるだろうなぁ、と思う。
枠取りの余白がなく、各ページいっぱいに展開する写真。僕は基本的に枠がある写真集は買わない。裁ち落とされている写真が好いのだ。枠が嫌い。枠のない自由さ、広がりが好き。
ドーム球場が出来て、野球が面白くなくなったとずっと思っている。野球は、球は転々宇宙間、ではないけれど、場外ホームランが放たれたらどこまで飛んで行くんだろうと思わせてくれるところに、最大の魅力がある。その可能性をドームという枠は消してしまう。枠のある写真集もそれと同じ。
すべての写真が文句なしだけれど、中でも自由さと広がりをいちばん感じるのは、ペルーの子どもの笑顔の写真。無邪気とはこの顔のことを言うんだと思う。
(日々本 第311回 針谷和昌)
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