『私が選ぶ図書刊行会の3冊 図書刊行会40周年記念小冊子』(図書刊行会)
『take free ジュンク堂×丸善 美術書カタログ2013』(ジュンク堂書店 丸善書店)
この2つの小冊子について、ここで書いたあとはたぶん取っておかないと思います。どちらも非売品で take free のもの。本を置くスペースがどんどん少なくなってきている手前、無料小冊子はよほどのビジュアル系などでなければ置いておかないと思います。そういう意味では、これらが無料小冊子でなくて、いっそ思い切って、有料書籍にしても良かったのではないでしょうか。そうしても良いのではないかと思える内容です。
1971年に学術資料書籍の復刻出版を目的として設立されたのが図書刊行会だそうです。以来3,000点以上を刊行。『私が選ぶ図書刊行会の3冊』では、その中から“私の3冊”を、朝吹真理子、COCO、佐野史郎、保坂和志、横尾忠則を始めとする知名の60名以上が選んでいます。巻末に書名リストが出ていますが、僕はこの小冊子で図書刊行会の存在を初めて知ったぐらいなので、やはり1冊も読んだことがありません。
一方の『ジュンク堂×丸善 美術書カタログ』は美術書という少々興味があるジャンルなので、持っている本が何冊か出て来ます。表紙をいろいろな角度から撮って紹介していますが、すべてモノクロ写真。これをオールカラーにして、中のページも少しだけ見せて行ったら、充分に“売り物”になるのではないでしょうか。これだけ手がこんでいる冊子ですから、ぜひ本にしてほしい、それが無理でも雑誌社とタイアップして特集号とするなどの方法もあるかもしれません。
どちらの冊子もレジに置いておくのではなく、書籍にして関連コーナーに置いた方が、結果的に売れなくても見る人が増えるのではないかと思います。
(日々本 第306回 針谷和昌)
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