
『A MAP OF THE WORLD』(A.Antoniou, R.Klanten, S.Ehmann & H.Hellige 編集/gestalten)
不思議不思議。何回も何回もこの本を手に取って、買おうか、どうしようか、考えに考えてとうとう買って来た。それがもう1ヶ月前ぐらいのこと。買って来て本棚に立て掛けて、それ以来、一度も開いていない。あんなに熟考して買ったのに、自分でもなぜだかよくわからない。
本は、置いておくだけで満足する、ということがあるということの典型。置いてある外側、見た目に意味があるわけではなく、その中身をいつでも見られるという気持ちに意味がある。ある種の安心感。そこに存在することに意義がある。
これは世界の地図の本だけれど、僕の捉え方としては画集に近い。絵を描く、という点で刺激にあふれているので欲しくなり、いまは自分が絵を描くタイミングではないので、まだページを開いていないのだと思う。“文字を書く”、あるいは“話す”はたまた“歌う”ということに自分の意識がいま行っていて、“描く”のはいつだろうかと自分でも考えている。
時間ができたら描こうなんて思っているけれど、何だか時間ができる日は永久に来ない気もする。たいていのことは思い立ったらやっている方なので、このまま絵を描かないで一生を終えてしまうかもしれない、なんてところまで考える。それはちょっと悲しい。数年前に一度あったけれど、いつかまた“毎日描いてます”状態に入る日が来ますように。
(日々本 第255回 針谷和昌)
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