
『植物の不思議な生き方』(稲垣栄洋/朝日文庫)
植物ブームなのか似た様なテーマの本が何冊か出ている。その中でも比較的早いタイミングで出たと思われるこの本。僕にとっては「植物に潜む暗号」という章がこの本のすべてと言っても良いぐらい印象的。
1、2、3、5、8、13、21、34、55、89…と続いて行く数字群を、“フィボナッチ数列”というそうであるが、1番目と2番目を足した数字が3番目の数字、2番目と3番目を足した数字が4番目の数字、3番目と4番目を足した数字が5番目の数字…という数列である。
そしてこの数列が「植物の葉の位置」に関係していて、「一定の葉を決めて、そこから何枚目の葉で、茎を何周して元の位置に戻ってくるか数えてみると、葉が何度ずれているのかわかることになる」そうで、1/2、1/3、2/5、3/8…となって、「この分母と分子が、それぞれフィボナッチ数列で並んでいる」のだそうだ。
植物の花の花びらの枚数もまた、フィボナッチ数列によってつくり出されていて、ユリ3、サクラ5、コスモス8、マリーゴールド13、マーガレット13、ヒナギク34なんだそうだ。どうしてなんだか、わかっていないという。
これらは数字の偶然なのか、それとも、だから数学は美しい、なのか。植物だけでなく、人間の脳も“不思議”だということなのではないだろうか。
(日々本 第252回 針谷和昌)
追記)まったく関係がないけれど、フィボナッチ数列には一瞬、プロ野球の印象的背番号の数字が並んでいるようにも感じる。1王、2広岡、3長嶋、8原、21高橋一三、34金田、55松井、89王監督。5は黒江だったりジョンソンだったり、13も小坂だったり、つまり僕がプロ野球の背番号に興味があった頃は、もろ巨人ファンだったということが明らかになってしまうのだけれど、王も長嶋も金田も松井も当てはまるのは、ちょっとキテイル気がする。
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