『book shops』(Markus S. Braun 編/BRAUN)
“long-established and the most fashionable”というサブタイトルがついていて、歴史のある本屋あるいは最新のカッコいい本屋が並んでいる写真集、ファッショナブルな方から選ばれたであろう日本の 代官山 蔦屋書店 も掲載されている。
イタリア・ミラノの豪華な室内のほぼテーブル上に積んだのみの書店、スロヴァキアの階段状になっていてそこに座って本が読める書店、アルゼンチン・ブエノスアイレスの重厚な図書館のような書店、中国・北京の子どもが遊べる遊園地の要素を取り入れた書店、ブラジル・サンパウロの殆ど黒に近い茶色の本棚の存在感が印象的な書店、ドイツ・ベルリンの木目をクローズアップした本棚が並ぶ書店、ギリシャ・アテネの壁一面が大きな宗教画になっている書店、オーストラリア・シドニーの大きなイーゼルを模した面陳をメインにした書店、オランダの元教会を使った書店……
蔦屋も含めてどれもみな魅力的だけれど、僕がいちばん、こういうの造ってみたいな、と思ったのは、アメリカ・ビバリーヒルズの書店。ライティングによって、本が黄金色に輝いて見える。こういうところに数十万、もしかしたら数百万する本(そんな本があるかどうか知らないが=ネットで調べると世界で24億円、日本では193万円の本が最高値らしい)も、売れてしまうかもしれない。
本は高ければ良いというものでもないけれど、そんな“めくるめく本屋”が、日本に1店ぐらいあっても、いいと思いませんか?
(日々本 第221回 針谷和昌)
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