日々本 其の二百四「変」

『変愛小説集』(岸本佐知子 編 訳/講談社)

「恋愛」ならぬ「変愛」。外国人作家10人のそんな小説を集めた本。まだ読んでいない。いや、たぶん読まない。5年前に出た本である。

何となく出たばっかりの頃、本屋で目にとまった気がする。この不思議な雰囲気の表紙を覚えているように思う。ついこのあいだ、読んでいた雑誌にこの表紙が載っているのを見て、少なからず衝撃を受けた。この表紙の絵を描いたのは誰なんだ?!あの頃は気になったけど見過ごしていた絵が、なぜか今はとても気になる。

見れば見るど変な絵である。だからこのタイトルの本の表紙に選ばれたんだと思う。ネットでいろいろ調べてみたけれど、誰が描いたのかわからない。本屋で実物を探してみたけれど、5年前の本だからなかなか見つからない。

たぶん、この「編 訳」をした岸本佐知子さん自ら描いた絵ではないかと想像する。その想像が当たっているのか?それとも新たな画家かイラストレーターの名前が出て来るのか?もしかしたら、この本を手に取ってもわからないかもしれない。そんなことまで思わせられるとても不思議な絵なのである。

日々本 第204回 針谷和昌)


hariya  2013年2月28日|ブログ