『本の声を聴け』(高瀬毅/文藝春秋)を読んでいます。とても刺激的な本です。さまざまな部分が刺激を受けて、新たな本の読み方を始めました。
僕は大学生の頃からずっと、2-3年前までは、本を読んでいて気になる部分があるとそのページの角を折って、それを自分の印としていました。それは本というものを大事にしながらも、印象的だったり大切だと思った部分をすぐに見ることができるようにと考えやっていたことですが、あらためて折りが入ったページを読み直してみると、どこが気になったのかがまったくわからないことが結構ありました。
そこで2-3年前から思い切って書き込みすることにしました。それでも齋藤孝が言う「三色ボールペン」などを使っての大胆な書き込みではなく、いつでも後で消すことができるように、シャーペンで線を引いたり余白にアイデアを書き込むというやり方です。ここしばらくずっとそのスタイルでやっていました。
今回、この『本の声を聴け』もそれでスタートしたのですが、いろいろと書き込んでいるうちにふと「書き込みを綺麗にカッコ良くして、それ自体がアートや作品と言ってはオーバーだけれど、少しでも美しかったり見た目が面白かったりするように書き込んでみてはどうだろう」と閃きました。早速やってみると、これが面白い訳です。書いたり描いたり記したり…。
これは僕にとっては画期的な書き込み方であり、本の新しい読み方を見つけたような気分です。このスタイルをしばらく続けてみようと思います。書いているこちらが楽しいので、きっとそれを見た人にもその楽しさが伝わるのではないでしょうか。そこからの連想ゲームで、そのうち “あの○○さんが書き込みした本” というスペシャル本を売るイベントをやってみてもいいかもしれないと閃いたりしています。
そういう閃きが次々に出て来るこの『本の声を聴け』そして幅允孝は刺激的なんです。そろそろ読み終わります。
(日々本 第194回 針谷和昌)
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