“声”は正直だといつも思う。緊張すると喉が細くなって声が小さくなってくる。そうならないように深呼吸したりするけれど、一度その感じに入ってしまうとしばらく抜け出せない。それを改善する意味も込めて、この本を買ってみた。
『「魅せる声」のつくり方』(篠原さなえ/講談社 BLUE BACKS)
ブルーバックスという点で、科学的だということが、何となく保証されている気がする。その通り、細かくいろいろなやり方が写真と文章で綴られている。あまり細かくなり過ぎてついていけないところもある。
重要なのは先ず“丹田”。これはヘソの下にある。もうひとつ重要なのが“笑うツボ”だそうである。これはヘソの上にある。要はここを意識しながら横隔膜を上下させるのだそうである。細かいいろいろなことを一遍にできないので、僕はここしばらくこの丹田と笑うツボを意識して呼吸したり、声を出したり、歌を歌ってみたりしている。
さぁ、魅せる声になれるだろうか。きっと急には無理で、地道な継続性が必要なんだと思う。丹田は声だけでなくすべての中心のような気がする。少なくともその丹田への意識を、しばらく続けてみる。
(日々本 第191回 針谷和昌)
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