山崎亮という名前を意識するようになったのは震災後。書店の建築やコミュニティ系の棚に本が並んでいるし、新聞にもインタビューが載っていた。いつか読んでみたいと思っていたのだけれど、いま公共的な空間の運営計画に携わっているので、この本がちょうど一石二鳥。
『つくること、つくらないこと 町を面白くする11人の会話』(長谷川浩己 山崎亮/学芸出版社)
地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる山崎亮と、ランドスケープをデザインする長谷川浩己が、さらに1人のゲストを招いての鼎談を重ねる。ゲストは、太田浩史(建築家)、廣瀬俊介(ランドスケープアーキテクト)、ナガオカケンメイ(デザイナー)、鈴木毅(居方研究家)、馬場正尊(建築家)、西村佳哲(働き方研究家)、芹沢高志(アートディレクター)、広井良典(公共政策学者)、鷲田清一(哲学者)の9名。ホストの2人を加えて、タイトル通り11名になる。
西村佳哲という人の肩書きを見て、一石三鳥になった。“働く”というのが、いま企画している書店特別展のキーワードになるので、さっそくどんな本を書いているのが調べてみた。たくさんある。
こうやって並べてみるとわかるが、出版社が必ずしも一緒ではないのに、本の表紙のデザインに統一性がある。何よりシンプルなのがカッコ好い。さっそく読んでみたくなるけれど、どれから読むか、本を前にして結構迷いそうな気がする。
(日々本 第114回 針谷和昌)
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