5月の半ば、こんなことをブログに書いた。タイトルは『内股走法のコツ』。「身体が重いのでダイナミックに走ろう、前向きに走ろうと走り直し始めたら、急にイチローの内股走法ができた。足も後ろに蹴り上がってお尻につきそうな感じ。かかとから足を着くのではなく、親指の付け根の膨らんでいるところを意識して、そこで着地するようにしたらそうなった。意識してやり方を少し変えるだけで意外な変化が現れる。“からだ”は面白い」
そういう体験が少しずつ重なると、こんなことを考え始める。“からだ”っていうのは自分にいちばん近い“自然”で、“未知”の部分がたくさんある。これを研究していったら、一生かかっても研究し尽くせないのではないか。できることなら早く研究に取り組みたい。何か良い本はないか?そう思ったらすぐ“本の森”新宿のBook1stを歩き回る。目に入って来たのはこの本。何せ帯に内田樹の推薦の言葉が載っているので手が伸びる。
『三軸修正法 自然法則がカラダを変える!』(池上六朗/BABジャパン)
「カラダというモノを極々微細な粒子のカタマリとして観てみよう」という基本のもと、カラダの近くでモノが動けば規則的な柔軟性の変化が現れるという。実験者が被験者の後ろに立ち、あるいはしゃがんでみると、被験者の後ろへのカラダの反り具合、あるいは前への曲げ具合が変わる。
これビーチバレーに適用すると、パートナーとして相手にトスを上げるだけでなく、トスを上げた相手がスパイクを打つ前後にしゃがんだり立ったり、いろいろと動くことによって、スパイカーに対して適切なサポートが出来るのではないか?という連想が閃く。
あるいは野球でバッターが打つときのキャッチャーの動きで、バッターが動きにくい環境を作ってしまうことも出来るかもしれない。さらに体操で最初にサポートがついて、鉄棒やつり輪などに選手が飛びつくが、ここのやり方も工夫すると選手がもっと楽になる可能性もある。それぞれ研究の余地あり。
さらに地球の自転や緯度によって人が受ける影響が違ってきて、そこも意識するとパフォーマンスを上げやすい。そんなことが、具体的に、図入りでずっと紹介されている。
ざぁーっと読んでみたが、どっかで極端に飛躍したりすることはない。理解するのに時間がかかるので、ある程度集中して、じっくりとそして図にそって実際にカラダを動かしながら読んでみる必要性を感じる。もう少し時間にゆとりがある時に、もう一度読んでみようと思う。
(日々本 第112回 針谷和昌)
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