『ブブゼラ！』（熊崎敬・金丸知好・楠瀬佳子/第三書館）

「サッカー 本の宇宙」唯一の南アフリカ本。サブタイトルに“90分でわかる南アフリカ&ワールドカップ”とある。帯の背中には“2010年のW杯はブブゼラの大会になる”書いてあるし、帯の表には“魔笛”と書かれていて“ブブゼラ”とふりがながふってある。「ブブゼラ」とは笛なのか？長～い笛の写真も出ているので、きっとそうなのだろうとページをめくる。

ブブゼラは南アフリカの民族楽器で、2m隣の声が聞こえないらしい。そんなにうるさいの？

….ブブゼラとは、1メートル近い長さのプラスチック製ホーンのこと。これを思い切り吹くと、「ブオー」という野太い音が響き渡る….

いきなりそう書いてあるし、ウォーミングアップ・コラムのタイトルは「『ブブゼラ文化』を理解したチームが勝利する」である。なるほど、FIFAブラッター会長も1本持っているというブブゼラ土産を、応援に行く誰かに頼みたくなる。

さて、出だしはブブゼラ・ワールドであるが、中身は「2010年のワールドカップをどうして南アフリカで開催するの？」から始まって、90番目の「南アフリカの人たちはワールドカップを待ち望んでいるか？」まですべてQ&Aスタイルで展開される。なぜ90まであるかというと、サッカーが90分のゲームだからということらしい。

ブブゼラは VUVUZELA と書く。6/11の開幕戦、まずこのブブゼラの音に耳を傾けて、この音を十分に体感した後、試合に入っていきたい。

（文・社団法人 本の宇宙）2010.05.19