日々本 其の六十三「巨人」

『進撃の巨人』(諫山創/講談社)


なぜだか家にしばらく置いてある漫画。綺麗なので買ったのかレンタルなのか友達から借りてきたのか?いずれにせよ息子が仕入れてきたようで今の大学生に読まれているということはわかる。7巻まである。とりあえず第1巻を読んでみるかと手に取ったら止まらない。

圧倒的迫力。巨人が出てくるが大きな巨人もいれば小さな巨人もいる。とくに巨人同士の戦いがパワフル。単なる力でなく心に響いてくるパワー。なぜそんなにパワーを感じられるのかがわからない。わからないけれど圧倒される。子どものころ観た怪獣映画に近い。

思い出したけれどまだ幼稚園に通っていた頃(だったと思う もっと小さかったかな?)おばさんに連れられた近所の映画館で観たゴジラが初めての映画。暗い海でゴジラは姿を見せないけれど怖くて泣いて始まってすぐに映画館を出て来た。

ゴジラではなく巨人に圧倒されながらも7巻を一気に読む。迫力を疑似体験として味わっての爽快感と巨人への対抗方法を見いだせない人間の不安感という相反する気持ちの両方が読後感として残る。

読み終えた翌日には家からぜんぶがなくなっていた。偶然返す前日だったのか?何だか小さなラッキーだった気がして嬉しい。

日々本 第63回 針谷和昌)
hariya  2012年5月03日|ブログ