『反被曝宣言』(武田邦彦/双葉社)
仕事で必要となって去年ガイガーカウンターを3台も買ったけれど、それ以外あまり放射線対策というものが自分の中で具体的になっていないことに気づき、この本を読んでみた。
「1年間1ミリシーベルト」(安心できる放射線量基準)
先ず覚えるべき数字はこれである。これを覚えつつ、その他気になった部分をピックアップしてみる。
「少量被曝の影響が出るのは、早くても4年後だ」(チェルノブイリでは4年後から15歳未満の甲状腺がんが急増~ということは今回影響が出るのは2015年から)
「1時間0.1マイクロシーベルト×24時間×365日=876マイクロシーベルト」(0.876ミリシーベルト/年)
「空間線量が毎時0.11マイクロシーベルト以上なら外部被曝だけで年間許容量を超える」
「大気中の放射線量が1時間あたり1マイクロシーベルトなら総被曝量3マイクロシーベルト」(大気中からの外部被曝1+空気中の汚染物質が呼吸で体内に入る内部被曝1+水や食品を介して体内に入る内部被曝1=3)
「1年間で5.2ミリシーベルト(毎時約0.6マイクロシーベルト)を超える場所は放射線管理区域」
「幼児・子どもは被曝の感度が3倍、被曝チャンスも3倍」
「通常の癌死の0.05%が上限(150人/年)」(事故前の原子力安全委員会の出していた数字/ある専門家の言う「1年に100ミリまで問題ない」とすると50万人になる!)
「水・牛乳は1kg10ベクレル、食材一般は1kg40ベクレルが限度」(内部被曝+外部被曝計=1ミリシーベルト/年にするには)
「原発建設・廃棄物関係で出るCO2は石炭火力の8割」
「11.2.15福島第一原発4号機の爆発事故の原因は不明」
「日本原発の設計基準は殆ど同じで震度6の地震で原子炉建屋内の施設が壊れる」(震度6以上の地震はここ10年間で13回)
「ストレステストは極めて形式的な判定をするだけ」(地震に対してどれだけ耐えられるかという審査は一切行っていない)
「放射性物質は形のある粉」
「自治体は瓦礫を引き受けたら放射線量が現状の何倍になりどのくらい被曝するかという数値を彬兄すべき」
「2011年度の原子力予算4,500億円を救済にも除染にも農作物買い取りにも使わなかった」
「福島県内では原発事故の後、子どもの存在証明書を申請する親が増えている」
それほど厚くない本なのであまりたくさん抜き出す訳にもいかない。これほどわかりやすく書いてあっても、数字の単位というのはなかなか馴染んでこない。別に調べてみたが、以下の3つをわかっていないと、数字がこんがらがる。これらとこの本から抜き出した数値を覚えるのが、取りあえずの基本だろうか。
◆1ミリシーベルト(mSv)は1シーベルトの1000分の1
◆1マイクロシーベルト(μSv)は1ミリシーベルトの1000分の1
◆1Bqの放射性物質を摂取した場合の実効線量は 0.00018mSv(実効線量係数は0.00018mSv/Bq)
(日々本 第61回 針谷和昌)
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