日々本 其の五十「幸福と不幸」

『人間を幸福にしない日本というシステム』
(カレル・ヴァン ウォルフレン/篠原勝 訳/毎日新聞社)

このタイトルに惹かれてウォルフレンの本を初めて読んでから12年半、これまでどれくらいこの著者の本を読んで来たか振り返ってみたけれど

『誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀』(角川書店)
『アメリカとともに沈みゆく自由世界』(徳間書店)
『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』(徳間書店)

そして最近出た最新刊

『日本を追い込む5つの罠』(カレル・ヴァン・ウォルフレン/井上実 訳/角川oneテーマ21)

ということになる。新しい本が出れば必ず買ってきたような気もするが、実際にはそうでもない。

41年オランダ・ロッテルダム生まれのジャーナリスト、アムステルダム大学名誉教授のウォルフレンは、この本でわれわれに5つの罠を警告をする。

「TPP」「財政緊縮」「非公式権力」「対米隷属」「無関心」

もともと僕を惹き付けたタイトルの本に続いて、同じ傾向のタイトルの本『アメリカを幸福にし世界を不幸にする不条理な仕組み』(ダイヤモンド社)が直後に出た。この頃「幸福」とか「不幸」とかの言い回しが流行っていたのだろうか。それとも、2冊目は2匹目のドジョウだったのだろうか。

タイトルに敬意を表して本を買う、ということもたまにあってもいいと思う。

日々本 第50回 針谷和昌)

hariya  2012年3月31日|ブログ