日々本 其の四十七「TOWER」

『東京タワーズ』という横長の写真集が本屋に置かれていた。英語の “TOKYO TOWERS” の題字も見える。ビックリ。誰か僕の写真集を勝手に出したのかと、一瞬錯覚する。表紙をもう一度見て、僕が去年ネットで作った本のタイトルはtokyo towersだったなと確認したし、当たり前だけれど表紙の写真は身に覚えがない。偶然の一致。中を見てよっぽど良かったら買おうかとも思ったけれど、ビニールで封がされているので、中が見えない。

『東京タワーズ』(谷口巧/幻冬舎)

その隣には『世界のタワー』(パイインターナショナル)という、少し小さめの本が並んでいる。こちらにも封が。どこか別の本屋で見てみようと思ってから、2-3日が経つ。ようやく見つけると、そこでも両書が並んで置いてある。今度は封がなく、じっくりと見てみた。

いろいろな場所から見える東京タワー。とくに街並みの中にひときわ輝く東京タワーの写真が印象的。真下からの僕も撮ったアングルに近いものもあった。さすが本職の写真家の方が細かいところまでくっきりと写っている。う~む。どこか、富士山や桜の写真集に通じるものがある。そして『世界のタワー』。こちらはページをめくっていっても、あまり興味が湧かない。

これらを眺めてわかったことがある。僕は tower がとくに好きな訳ではない。tokyo tower もtokyo tower ならすべてが好い訳でなく、好いアングルがある。ちょっと幾何学的で、周りも含めて色の取り合わせが好い tokyo tower 。今回見つけた写真集にもないし、やはり今度は中に入って、内側からの tokyo tower を撮ってみたくなった。館内撮影禁止、ではないよね!?

日々本 第47回 針谷和昌)

hariya  2012年3月23日|ブログ