サッカー 本の宇宙 vol.3『足に魂こめました』

「SAMURAI BLUE CAFE Presented by KIRIN」で展開している『サッカー 本の宇宙』では、まだ少しずつ本が増えています。今後もワールドカップへ向けてサッカー関連の新刊がどんどん出てくるだろうと予想されるので、その中でも 「これは!」と思うものを加えて行きたいと思っています。

『ワールドカップ全記録2010年版』(原田公樹 編/講談社)

は、そうして加えた1冊ですが、「日本代表ワールドカップへの挑戦」という章で、フランス大会直前にメンバーから三浦知良選手がはずれた時のことに触れていて、「代表としての誇りと魂はフランスに置いてきた」という名台詞が紹介されています。

ちょうど三浦選手の本を紹介したいと思っていたところ。このコメントの前の時代と、コメントからずいぶん経った時代の2冊の本は、もともと「サッカー 本の宇宙」にラインアップしてありました。

『「足に魂こめました」カズが語った[三浦知良]』(一志治夫/文藝春秋)

『おはぎ』(三浦知良/講談社)

三浦知良選手は現役でいながらも、いま日経新聞にコラムを連載しています。このコラムがまた、毎回いい味を出していて、三浦選手でなければ言えない言葉やも のの考え方が、必ずひとつかふたつ入っています。若い頃から海外にチャレンジした三浦選手らしく、ハッと気づかされることが多くて、われわれの日常とは 違った価値観に触れられることを楽しみにしています。

先日カフェで行ったイベントで、早稲田・慶應・明治・法政の4大学のスポーツ新聞記者たちが、ワールドカップ代表のサプライズメンバーの1人に「カズ」を挙 げていました。「精神的支柱」となるために、という理由からですが、代表・三浦選手を今の若い人たちが望んでいるということを実感しました。

今回の代表発表で、岡田監督が「カズ、三浦カズ」と言うシーンを想像してしまいます。もしそうなったら、長い時間をかけての壮大な物語として語り継がれるで しょう。そうならなかったとしても、いまだ若い人たちから熱望されているカズという選手が、日本サッカー界で唯一無二の存在だということを、改めて認識し ました。

(文・社団法人 本の宇宙)2010.05.08

hariya  2010年6月19日|データベース, ブログ