『現代アートファンのための新・定番 日本のアーティスト ガイド&マップ』(美術手帖 編/美術出版社)
僕はとくに現代アートファンではない。でも応援したい新進アーティストがいるし、絵を描くのは好きだし、展覧会にたまに行ったりする。先日も横浜美術館の松井冬子展を観に行って、とくに下絵の鉛筆で描いた絵の精密さと立体感に、鉛筆でもこんな絵が描けるのかと驚いた。その松井冬子の作品もこの本の中に紹介されている。
作品、画家の紹介、ジャンル毎の解説、だいたいこういう構成でこの本は成り立っている。最初のうち、解説を先ず読み、そして作品もそこそこに画家の紹介を読む、という読み方をしていた。そうすると、何だか楽しくない。僕は展覧会ではじっと絵を観て、しばらくしてタイトルや制作年、そして技法・材質・形状などの情報を見る。やっぱりその順番だろうと、解説は読まずに先ず絵を観て、気持ちがいいか、面白いかを感じることに専念した。この方が楽しい。
そうやって観た絵や立体作品の中で印象に残った人たち。
村上隆 奈良美智 会田誠 草間彌生 池田学 村瀬恭子 杉戸洋 丸山直文 中村一美 小笠原美環 伊庭靖子 小林孝亘 喜多順子 押江千衣子 櫃田珠実 小西真奈 横尾忠則 日高理恵子 落合多武 横山裕一 大竹伸朗 日比野克彦 松井冬子 山口晃 町田久美 柳幸典 森村泰昌 蜷川実花 悠久斎 和田典子 半田真規 冨井大裕 池田亮司 藤森照信 石上純也 ホンマタカシ 妹島和世+西沢立衛/SANAA 松江泰治 畠山直哉 野村仁 中村竜治 佐伯洋江 吉岡徳仁 藤浩志 佐藤雅彦 岩井俊雄 鈴木理策 森田浩彰 荒神明香 wah document
書いてみたらかなりな数になってしまった。ついでに書いておくと、この本には出ていないけれど、僕が圧倒的に好きな画家は、千住博。彼の絵は、かっこいいなぁと思う。
さて、松井冬子展を観て、ひさびさに絵にチャレンジしたくなった。4-5年前、何がきっかけだったかわからないけれど、何かに取り憑かれたかのように、毎日絵を描いていた時期があった。その時は水彩だったけれど、今度は鉛筆とかシャープペンシルでやってみようかなと思う。
絵を描きたいと思う時もそうだけれど、絵を観たい、と思う時はなぜか切実だ。めまぐるしい世の中にあって、絵は動かないから、落ち着きがほしがっているのかなぁと考えたりする。前回ずっと絵を描いた時は、だんだん絵を描く楽しさから目的がずれて、絵を完成させること自体が目的となっていってしまった。今度描くのなら、完成することを目指さずに、描くこと自体に集中して描いてみたい。もう少し暖かくなって、指先も冷たくなくなってからにしようかな。
(日々本 第38回 針谷和昌)
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