フェイスブックに東京タワーの写真を “tokyo tower series” として不定期に載せている。「東京タワー大好きなんですね」とよく言われるのだけれど、「え、そうだったかなぁ?」と自分でも思う。一応説明させて頂くと、このシリーズの写真は去年の秋に仕事で東京タワーすぐ近くのホテルに3週間寝泊まりした時に撮った写真がほとんど。夜、帰ってきて部屋でも仕事して、その合間にカーテンを開けてみるとライトアップされた東京タワーが目に飛び込んでくる。あるいは朝起きてカーテンを開けた途端、目の前に東京タワーの風景が広がる。仕事場とホテルの往復にアクセントをつける意味でも、自然に東京タワーの写真を撮っていたというところである。
さて言い訳はともかく “tokyo tower series 44” としてこの写真を載せたところ、「こんど、東京スカイツリーもお願いします」というコメントがあった。松瀬学さん。ラグビー場でよくお会いする作家。何となく本屋で並んでいるものに記憶があるようなないような。それで「松瀬さん スカイツリー関連 何か書いてますか?」と書き込んだら「すいません。『東京スカイツリー物語』KKベストセラーズ、という本を出版したばかりです。こんど秩父宮ラグビー場でお渡しします。よろしく、お願いします」とのこと。
秩父宮ラグビー場では受け取れなかったけれど、郵送でちゃんと送られてきた。こうなると、書かなければ男がすたる、ということで、この表紙にも書いてある“東京スカイツリー公認”本をめくると…先ず目に飛び込んでくるのが、2009年1月からタワーが徐々に建ち始め高くなっていく様子をとらえた連続写真。横からの2方向に加えて上からの写真もある。僕は前述の3週間の間に仕事場となった体育館の正面入口の写真を毎日定点カメラ的に押さえていたのだけれど、それよりもずっとスケールの大きい“経過”写真。この見開きカラーページは見応えがある。
さらに完成した後の夜景の写真もある。ツリーを飾る色が違った3枚の写真。夜のスカイツリーはかなり幻想的である。そして本文へ。「はじめに」を読む。そこでスカイツリーの建設に携わった11人に話を訊くとある。中身は11人の物語。世界一の634mを建てるための技術と人の物語がたくさんつまっている筈。そのお楽しみはもう少しとっておくことにして、取り急ぎ、このコーナーで早く紹介することを優先した。
(日々本 第31回 針谷和昌)
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