「9.19さようなら原発集会」という会があったことを知らなかったし、それが東京の明治公園であったことも、そして6万人の人が集まったことも知らなかった。さらにそれがインターネット上でさざ波のように広がったということも知らなかった。知らないことがたくさんある。
その集会で著者が話した中で、半年で鮮明になってきたことは、という言葉に続くのが以下の7行である。これらはさらに4ヶ月が過ぎた今も、何も変わっていないのだと思う。
真実は隠されるのだ。
国は国民を守らないのだ。
事故はいまだに終らないのだ。
福島県民は核の実験材料にされるのだ。
ばくだいな放射性のゴミは残るのだ。
大きな犠牲の上になお、原発を推進しようとする勢力があるのだ。
私たちは棄てられたのだ。
著者は集会で「私たちとつながってください。私たちがおこしているアクションに注目してください」とも語っている。「福島は見捨てられている」と先日電話の向こうで言った先輩と重なる。
その先輩が今日やってくる。会うことが決まったあとこの本を見つけ、会うまでに読むことが自分の義務だと思った。「どうやってつながることができるか?」それが今夜の対話のメインテーマになると思う。
(日々本 第16回 針谷和昌)
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