今朝の日経新聞「読書」欄には、“図書館”に関する本が2冊紹介されている。
『知の広場 図書館と自由』
(アントネッラ・アンニョリ/萱野有美 訳/みすず書房)
『刑務所図書館の人びと』
(アヴィ・スタインバーグ/金原瑞人・野沢佳織 訳/柏書房)
社団法人本の宇宙の目標は、新しいスタイルの図書館をつくり運営することにあるので、この社団を立ち上げる前後から、「図書館」に関する本を買う傾向にある。それでも選んで買っているので、『知の広場』は本屋でパッと見て買って、『刑務所図書館の人びと』はいつも平積みを見て気になるのだが躊躇しつつ買っていない。
だが『知の広場』はレジへ持っていって値段を言われた瞬間、本棚に戻そうかな、と一瞬思った。2,800円もするのである。服を買う場合は値段を見ながら選ぶが、本の場合は値段を見ることはない。ちょっと待って、やっぱりやめます、というのもカッコ悪く、黙って代金を払ったが、買ったら今度は、この本はちゃんと読まなければ勿体ない、というまたいつも思ったこともない考えが頭に浮かぶ。それですぐに読み始めたりした。
『刑務所図書館の人びと』も今回の新聞記事で、2,500円もすることを知った。“図書館”本は高いのだろうか。あまり売れないことを予測すれば高くなるのだろうが、そうすると尚更売れない気もするがどうなんだろう?この本は今回の読書欄の書評が秀逸で(翻訳家 鴻巣友季子)、すぐにでも読んでみたくなった。気になった本というのは、最初は買わなくても結局最後は買うことになるという傾向もあるように思う。
(ことしの本棚 第55回 針谷和昌)
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